タイのビール業界は、ここ数年、戦国時代を迎えています。日本では長年トップ・ブランドとして君臨してきた「キリン」が「アサヒ」に逆転されてしまいましたが、タイでも同様なことが起こっています。
タイを代表するビールと言えば誰もが認める「シンハ」で、市場占有率は80%にもおよびました。そして、第二ブランドが日本人にもファンの多い「クロスター」。大きく離れて第三ブランドが「アマリット」。ところが、1995年に「カールスバーグ」との合弁会社が価格の安い「チャーン(タイ語で象という意味)」を発売し、事態は一変します。「チャーン」はその価格の安さを武器に急激に売上を伸ばし、今やタイを代表するトップセールス商品(市場占有率60%といわれる)となっています。あせった「シンハ」(現在の市場占有率は、30%を割っているといわれている)サイドは巻き返しを図り、同じく安価なビール「リオ(Leo)」を発売して追撃に出ます。これも一応はヒットしましたが、「チャーン」にははるかおよばない状況です。
そうこうしているうちに第二ブランドであった「クロスター」も製造会社が変わり、今やかつてのライバル会社である「シンハ」の傘下に入ってしまい、「アマリット」にいたっては姿を消してしまいました。そういえば、2004年頃からでしょうか?シンハの「ライト」「ドラフト」も見かけなくなりました。
その後、安価な「アムステル」が進出してきましたが失敗?:現在では、フィリピンのサンミゲルが「サンミゲル」「サンミグ・ライト」「ブルー・アイス」「レッド・ホース」を、シンガポールのアジア・パシフィックが「タイガー」「ハイネケン」を、日本の朝日が「スーパー・ドライ」を、輸入ではなく現地生産を行い攻勢をかけています。その逆に、2005年には「チャーン」を成功に導いた「カールスバーグ」が資本提携を解除し、タイ市場から撤退しました。
「バドワイザー」や「ミラー」はほとんど見かけませんが輸入物しかなく、かつて輸入品があった日本の「キリン」は朝日が現地生産を始めた影響か姿を消してしまいました。その他輸入物では、「コロナ」が一部の人達に根強い人気を誇っています。
<2006年1月> |